大腸ポリープ切除
大腸ポリープについて
大腸ポリープとは
大腸ポリープは、大腸の内壁粘膜が異常に増殖して隆起した組織の総称です。
これらは、がん化する可能性のある腫瘍性ポリープと、通常はがん化しない非腫瘍性ポリープに分けられます。
腫瘍性ポリープは大きくなるほどがん化するリスクが高まり、そのため早期の発見と切除が大腸がん予防に非常に重要です。
ポリープの症状
大腸ポリープ自体には自覚症状がほとんどありません。
ただし、肛門に近い部位にできたポリープが出血し、血便として現れることがあります。
しかし、大部分のポリープは無症状であるため、定期的な大腸カメラ検査が重要です。
ポリープの原因
大腸ポリープの発生は主に遺伝子異常が関係しています。
APC遺伝子、K-ras遺伝子、p53遺伝子の異常が関与することが知られており、これらの遺伝子異常がポリープの形成やがん化を促進します。
加えて、外的要因としては高齢、家族歴、肉食傾向、高カロリー食、肥満、アルコールの過剰摂取、喫煙などがリスクを増加させます。
早期発見・早期治療の重要性について
大腸ポリープは、特に初期段階では自覚症状がほとんどないため、定期的な大腸カメラ検査が極めて重要です。
大腸カメラ検査は、ポリープを早期に発見し、それを除去することで、ポリープが悪性化して大腸がんに進行するのを防ぐことができます。
大腸がんは男女問わず発症率が高いがんの一つですが、多くのケースでその原因となるのは腫瘍性ポリープです。
これらのポリープが発がん性を持つ前に発見し、適切に治療することで、大腸がんの発症を大幅に減少させることが可能です。
日帰りポリープ切除について
日帰りポリープ切除術とは
当院では、大腸カメラを使用してのポリープ切除を日帰りで行っています。
この手術は、患者様が眠った状態で行われることが多く、安全性と快適性が高いことが特徴です。
院内での下剤服用や検査前の準備も、患者様の状況や希望に応じて柔軟に対応しています。
メリットと安全性
従来の大腸ポリープ切除手術では、1~2泊の入院が必要でしたが、当院では内視鏡設備の高性能化、内視鏡器具の安全性向上に伴い、日帰りでの治療が可能となりました。
これにより、患者様の時間的、経済的負担が大幅に軽減することができています。
また、当院は2024年6月より「短期滞在手術等基本料1」の施設基準認定を取得しているため、行政が求めている安全で質の高い治療を提供させていただきます。
対象となるポリープの条件
日帰りでのポリープ切除は、基本的に直径10mm以下のポリープに適用されます。
これより大きなポリープや10mm以下でもがんの疑いがあるポリープは、切除後のリスクが高まるため、当院では観察に留め、必要に応じて専門医療機関への紹介を行います。
※抗血栓薬の内服状況(2剤以上内服など)によっても当院で切除できない場合があります