コラム
便潜血が陰性でも大腸カメラは必要❓
みなさんは大腸がん検診をちゃんと受けていますか?大腸がんは40歳を過ぎたあたりから死亡する確率が急激に上昇するため、40歳以上の人では定期的に検診を受けることが勧められており、毎年検診を受けることで大腸がん死亡率が60%減少することが報告されています。
便潜血検査・大腸カメラってどんな検査?
便潜血検査と大腸カメラ検査、どちらも大腸がんの早期発見に繋がる検査です。便潜血検査は大腸がんのスクリーニング検査で健康診断などで広く取り入れられており、便中に血液が含まれていないか確認します。大腸カメラは肛門から内視鏡を挿入して全大腸(盲腸〜直腸)を隅々まで直接観察する検査です。
便潜血検査が陰性だったら安心?
前述の通り、便潜血検査は便に血液が含まれているかどうかを調べることで、消化管からの出血の有無を確認します。では、陰性だったら大腸がんの心配はないということなのでしょうか?
、、、実はそうではありません!!
便潜血検査が陰性であったとしても、「大腸がんはない」とは言い切れないのが実情です。
便潜血検査では便に血液が含まれていないと陰性となりますが、早期大腸がんや大腸ポリープでは消化管からの出血が起こらないため、多くの場合、陰性となります。
また進行している大腸がんであっても、必ず出血するとは限らず、「便潜血検査が陰性だったのに、大腸カメラを受けたら大腸がんが見つかった」ということが起こり得るのです。
⚠️進行大腸がんの約30%は便潜血が陰性となります(偽陰性)
⚠️前がん病変である大腸ポリープは陽性率が低く10~50%と報告にばらつきがあります
⚠️一方で、陽性でも必ずしも大腸にポリープやがんが存在するとは限らず、便潜血陽性の方の約30~40%は検査をしても大腸に病変を認めません(偽陽性)
きちんと大腸がんを調べるなら大腸カメラがおすすめ
便潜血検査で陽性反応が出た場合、より精密に調べるために大腸カメラ検査を受けることが推奨されており、大腸カメラを受けた方が、より確実な大腸がんの診断に繋がるというわけです。便潜血陽性以外にも、「これまで大腸カメラを受けたことがない」「大腸がんの家族歴がある」「最近便の出が悪くなった」など一つでも当てはまる方は、是非一度大腸カメラを受けられることをおすすめします。
苦痛の少ない大腸カメラを行います
大腸カメラ検査に対して「痛そう」「きつそう」というイメージをお持ちかもしれませんが、当院では鎮静剤を使用した苦痛の少ない検査、安全な日帰りポリープ切除術を行なっております。
また、当院では午後の大腸カメラだけでなく、希望に応じて午前中で検査が終了し帰宅可能な午前の大腸カメラも受けることができます。大腸検査食と送水ジェット装置を併用することで、早くて精度の高い検査が可能となり、多忙なために丸一日は休めないという患者様などに非常に喜ばれております。
是非一度、当院で大腸カメラを受けてみてはいかがでしょうか?お気軽にご相談ください😊